奥歯が痛い!その痛み親知らずが原因かも

お口のこと

口の痛みの原因にはいろいろあります。むし歯や歯周病が原因のことが多いですが、顎の関節や咬むときの筋肉が痛いのに歯のように感じる時もあります。それ以外にもいろいろありますが、これらはだれでも起きる可能性があります。しかし、トラブルが起きる人と起きない人がはっきり分かれる病気があります。それが親知らず関係の病気です。

親知らずは退化傾向のある歯で、形状や位置や向きが人によってバラバラです。もともと親知らずがない人もいます。なので、まったくトラブルがない人もいれば常に悩まされている人もいます。

親知らずがトラブルを起こす原因

親知らずとは、真ん中の歯から数えて8番目にある奥歯のことです。20歳頃生えてくるので、平均寿命が短かった時代には親がこの奥歯が生えてくる前に亡くなってしまうためこの名前が付きました。 海外ではこの親知らずのことを wisdom tooth (智歯)と言います。 これは物事の分別がつく年頃になってから生えてくる歯であることに由来します。 

歯の並びで一番奥に位置するため、顎が大きく生えてくるスペースが十分にあってまっすぐ生えていればそんなにトラブルは起きません。逆に、顎が小さく生えてくるスペースがなかったり、まっすぐ生えてこないとトラブルが起きてきます。

親知らずのトラブルの種類

親知らずが生えてくればほかの歯と同じような病気になります。生えてこなくても位置によって親知らず特有の病気になります。

  • むし歯
  • 歯周病(智歯周囲炎)
  • 歯列不正

むし歯

親知らずは一番奥に生えてくるので歯みがきがとてもしにくい位置にあります。また、生えてくるスペースが足りないと一部分お肉に隠れてしまうのでますます磨きにくくなってしまいます。

生えてくる向きも様々で、まっすぐ生えてくるものもあればちょっと斜め、真横になっているものまで千差万別です。状態によっては絶対に清掃できない状態のこともあります。ブラッシングができないとむし歯になるリスクは上がります。

治療法は他の歯にむし歯ができた時と同じです。むし歯になった悪い部分を取り除いて合成樹脂で埋めます。しかし、親知らずの位置や向きによっては歯を削る機械が届かないことがあります。その時は手で悪い部分を取り除くのですが、それでも届かない場合もありますので、取れる限り取って埋めていくか、歯を抜くかの選択になります。埋める治療は取り切れなかった部分が再度痛み出したり、詰め物が取れやすいといったリスクがあります。どうしても抜きたくないという場合以外にはあまりお勧めしません。

手前の歯との間にむし歯ができた時、両方ともむし歯になることが多いです。この場合も機会が届けば通常通り治療ができますが、位置が悪いと手前の歯共々予後が悪くなります。

歯周病(智歯周囲炎)

むし歯の項目でも書きましたが、親知らずは清掃しにくいです。歯の汚れが溜まればむし歯にもなりますが歯周病にもなります。歯周病は通常痛みがなく進行していきますが、時々歯ぐきが腫れたり、痛みが出ることがあります。このような急性症状が親知らずに起こった時のみ智歯周囲炎と言います。親知らずが特殊というか厄介なのはすべて歯ぐきで覆われていて全く見えない状態でも急性症状を起こす時があります。対策しようがないので症状が起きた時に薬を飲んだり消毒したり場合によって麻酔をして歯ぐきを切って中の膿を出したりします。

歯列不正

横向きになっている親知らずは手前の歯を押していきます。すると少しずつ手前の歯の位置が変わっていき歯並びが悪くなることがあります。対処法は抜くしかないでしょう。

親知らずは抜いたほうがいい?

前の項目で少し触れましたが、親知らずのトラブルが起きた時、抜いてしまうのが一番単純な解決法です。抜かなければ解決しないトラブルもあります。しかし、往々にしてトラブルを起こす親知らずを抜くのは一筋縄にはいかないことが多いです。抜くために歯ぐきを切ったり、歯を割ったり、骨を削ったりしなければいけない状況もあります。抜いた後も腫れたり、痛みが続いたり、口が開けにくくなることがあります。このようなリスクと天秤にかけてもらってそれでも抜くメリットがあれば抜いたほうがすっきりしますし、以降トラブルを起こすことは無くなります。なので、一律に親知らずだから抜いたほうがいいというわけではなくて、何とか上手に親知らずとお付き合いできるうちは抜く必要はないと思います。ましてやなにもトラブルを起こしていない親知らずはそのままにしておきましょう。

トラブルを起こしやすい親知らずですが、万が一他の歯が残せなくなった時、その歯の代わりに親知らずを移植できる可能性があります。もともとは自分の歯なので、拒絶反応も出にくく、ブリッジのように隣の歯を削って被せなくてもいい治療法です。ただ、すべてでできる訳ではなく、永久に持つわけでもないですが、抜いてしまえば可能性はゼロです。

まとめ

冒頭でも書いたように親知らずの状態は人によってバラバラなので、対応も違ってきます。ただ、長年悩まされていたり、症状が激烈な時は思い切って抜いたほうが苦しみから解放されることも事実です。どうしても抜きたくない場合は丁寧にブラッシングをして、むし歯を防いだり、体調を整えて体の抵抗力を高めることで歯ぐきのトラブルを防ぐことを意識したほうがいいでしょう。

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